あがり症が必死の練習で成功しても治らない訳
ヴィゴラ~ス!緊張・あがり症克服の専門家 金光サリィです。
あがり症の人で、絶対にスピーチを成功させると気合いをいれて、本番前に一字一句書いた原稿を準備し、それを丸暗記するまで必死にスピーチ練習する人がいます。これは次の3つの点でおすすめしません。
一字一句書いた原稿は読みにくい
一字一句びっしり書いた原稿はとにかく読みにくいです。往々にして、いまどこ読んでいるんだっけ?となります。そうなると慌ててしまいます。
また当日の時間調整によって、ボリュームを増やしたり減らしたりする必要がある場合がありますよね。そういう時に一字一句書いた原稿だと臨機応変な対応が難しいです。
丸暗記だと1フレーズ忘れると全部が飛ぶ
丸暗記だと確かにスラスラと話せるかもしれません。けれども万が一、1フレーズでも忘れると後が真っ白になってしまうことがあります。
この時に、一字一句びっしり書いた原稿をたとえ手元に持っていたとしても、自分がどこまで読んだかすぐに分かりません。
練習しすぎると成功体験が得られにくい
「あがり症になった原因とメカニズム」でお伝えしているとおり、あがり症を克服するには、人前に対するイメージをポジティブなものにするために、「ヤッター!人前で話せた!」というプラスの感情を伴った成功体験が必要です。
しかし、仮にハードな事前練習をしてスピーチをなんとかやり通せたとしても、終わった後に得られる感情は、「ヤッター」ではなく「ほっ」とする程度であることが多いです。
これだと、「スピーチってやっぱり大変で難しい」「人前で話すときには万全の準備が必要だ」「人前で話すにはハードな練習が必要だ」となって、せっかくやり通せても、人前に対するイメージに前向きな変化が起こりにくいです。つまりあがり症克服には至らないんですね。
あがり症は取り組むポイントがずれていると努力しても克服できません。次の記事でよくある3つの誤解をまとめています。なかなかあがり症が治らないと思っている人は該当していないかをぜひご確認ください。