あがり症の悩みにプロが回答(頭が真っ白になった時など)
ヴィゴラ~ス!あがり症克服の専門家の金光サリィです。先日、人気急上昇中の音声配信SNSのClubhouseで「あがり症克服」について、ゲストスピーカーとしてお話させてもらいました。
途中、芸人のドロンズ石本さんも参加されて、なかなか面白い展開になりました。その時に挙がった質問と回答をいくつかシェアしようと思います。
声で緊張が伝わってしまうのではないかと不安
Q. Clubhouseでルームを開きたいと思っているんですが、自分の声に緊張が伝わってしまうんじゃないか、自信がないのがバレるんじゃないかって心配でなかなかできません。
A. 聴く側の時、スピーカーに対して「緊張しているか否か、自信があるか否か」ばかりに注目していませんか?
そういう人は、自分がいざスピーカー側に立ったとき、「きっと聴衆は自分が緊張しているか否か、自信があるか否かに注目しているだろう」と想像してしまいます。
従って普段から「緊張や自信」に注目せずに聴くようにすればいいのですが、人の脳は「注目しないようにしよう」と思うと余計にそのことに注目してしまいます。
注目しないためには、”人の話をとにかく「うんうん」と肯定的に聴くようにすること”に全力で取り組むことです。
それを習慣づけていくと、自分がスピーカーになった時「みんな肯定的に自分の話を聴いてくれているー!」という感覚が得られて、ラクに話せるようになりますよ。
相手の顔が見えないと不安で緊張する
Q. 相手の顔が見えない媒体で話す時、相手がどういう風に見ているんだろうと不安に思って緊張してしまいます。
A. これはさっきの質問と似ていますね。相手の顔が見えないとき不安になる方は、誰かの話を聴衆側で聴いている時、無反応だったり険しい顔をしていませんか。
このような人は、このClubhouseやラジオなどを聴く時に、常に思いっきり笑顔でうなずきながら聴くことをおすすめします。スピーカーの顔が見える講演会などでも同様です。
常にこれを心掛けておくと、相手は笑顔でうなずきながら聞いてくれているだろうと考えるようになり、とても話しやすくなりますよ。
頭が真っ白になってひどく焦る
Q. セミナーを開催することがあるのですが、たまに途中で頭が真っ白になってしまい、ひどく焦ります。こんな時はどうしたらいいでしょうか?
A. ちょっとだけ違う話からなんですけど、以前、300人ぐらいの規模の講演をした時の話です。準備していた内容が、予定時間の半分で終わってしまったことがありました。
その講演はある業界のスペシャリストの方ばかりが参加されていたこともあって、想像以上に聴衆の理解が速くて、あっという間に予定していた内容が終わってしまったのです。
見方によれば、頭が真っ白になるのよりヤバイ状況かもしれませんね。もう話し終えて、内容自体が真っ白なわけですから(笑)
でもそこで私が思ったのは「おぉ!あと30分もあるっ♪何しゃべろー?!(ワクワク)」でした。そして終わってみると、即席で考えた後半の講演内容が非常にウケて好評だったんです。
そこから味をしめて、あまりゴリゴリに内容を考えて行かず、頭に浮かんでくるスペースをあけて講演やセミナーなどに臨むようになりました。その方が結果、ライブ感覚の楽しい講演ができるんです。
脳には、恐怖から身を守る時に働く脳の部位と、思考や言語を司る脳の部位があって、これらはシーソーのような関係にあります。
頭が真っ白になった時に「ヤバイ!何か言わなければいけない!!」と深刻に捉えて恐怖に感じてしまうと、思考や言語を司る脳のパーツが働きにくくなるんです。
頭が真っ白になった時には、「事前に考えていたことじゃないことのほうが面白くなるサインなんだ」と思い込みましょう。そうすることで、思考や言語を司る脳の部位が優位に動き始めます。
完璧を求めるのが悪いとは言いませんが、あがり症の人は、まじめすぎる傾向があります。完璧主義をやめて、他人にも自分にも優しく過ごすと、色んな場面でラクに過ごせると思いますよ。