極度のあがり症向けの失敗しない教室の選び方
ヴィゴラ~ス! 脳科学にもとづいた
あがり症克服の専門家 金光サリィです。
ネット検索すると、
あがり症の克服方法がいくつも表示されます。
どれも良さそうに書いてあって、
選ぶのに悩んでしまいますよね。
テレビに出演しているから、
検索で上位表示されているからなど、
表面的な情報で、ついつい判断しがちですが、
それだと時間とお金だけでなく自信も失いかねません。
今回は、極度のあがり症の人が教室やセミナーなどを
選ぶ時のポイントをお伝えします。
先に下の2つのトピックを読むと、理解がよりスムーズです。
山ほどあるあがり症克服方法の分類
私のメンタルトレーニングで克服された
極度のあがり症だったAさんは、
あがり症のための話し方教室やセミナーなどに通っただけでなく、
ネットで販売されている教材なども色々試されてきたそうです。
そのAさんに伺った克服方法を分類した表がこちらです。
本当に多くあって、どれがよいのか分かりませんよね。
分類 | 克服方法 |
---|---|
スピーチ練習系 | ・話の組み立て方(起承転結等)を学ぶ ・間の置き方、声のトーンなどを学ぶ ・発声練習、滑舌改善 ・みんなの前での予行演習 ・自分が話しているのを撮影して観る |
呼吸法系 | ・深呼吸 ・腹式呼吸 |
ツボ系 | ・自律神経に働きかけるツボ押し |
運動系 | ・身体を緩めるストレッチ、ヨガなど |
食事系 | ・セロトニンの元となるサプリや食べ物の摂取 |
心理(精神)療法系 | ・催眠療法(退行催眠) ・認知行動療法 ・森田療法 |
薬系 | ・漢方薬、市販薬、サプリメント ・心療内科(抗不安薬等) |
結論を先にいうと、極度のあがり症の人は、
これらの方法で克服するのは難しいです。
これらの方法は、基本的に
練習→本番→練習→本番と繰り返し、
螺旋階段を登っていくように時間をかけて徐々に改善します。
これらの方法で効果を感じられるのは、本番の後に、
わずかでもプラスの面に目を向けられる軽めの人に限られます。
本番の度に、散々な嫌な気持ちしか残らないような
極度のあがり症の人は、この方法では克服できません。
周りの人が克服しているから間違いないと思って
これらの方法を続けていると苦手意識が増して、
余計に悪化するのでご注意ください。
あがり症克服方法の分類ごとの解説
スピーチ練習系
人前で上手に話せないから、話し方教室やセミナーに通って、
話すスキルを学び、皆の前でスピーチ練習する。
一見正しいようですが、
あがり症は話すスキルではなくメンタルの問題です。
話の組み立て方を学んだり、間の置き方などを
学んだところで、あがり症の根本的な原因である
「人前に対する危険、怖いといったイメージ」の改善には
大きく寄与しません。
また、話すスキルだけでなく、場慣れを目的として
みんなの前でスピーチ練習する機会を望む人がいますが、
得られるのはあくまで教室内での場慣れです。
全く環境が異なる本番に対する場慣れではないため
これもイメージの改善には大きく影響しません。
※詳しくは
「あがり症克服にセミナーに通ってのスピーチ練習が不要な理由」
をお読みください。
呼吸法系
あがり症を克服しようと思って、
「緊張 リラックス」などとネット検索すると
必ずヒットするのが「呼吸法」です。
確かに深呼吸、腹式呼吸などにより
副交感神経が優位になる(リラックスする)という
メカニズムは存在します。
自宅などの安心安全な環境でこれを行えば、
そのとおりリラックスできるでしょう。
しかし、緊張して交感神経がMAX優位な時に、
深呼吸、腹式呼吸などをしたところで、
副交感神経がグンと優位になることはありません。
また、腹式呼吸による呼吸法(発声法)を習得すれば
緊張を抑えることができると言う人がいますが、
私自身、小さい頃から管楽器をしていて音楽大学に
通っていたこともあり、
呼吸法(腹式呼吸)はマスターしていましたが、
それによって緊張を抑えることはできませんでした。
本当にその呼吸法があがり症に効くのであれば、
その道のスペシャリストであるオペラ歌手の方が
私のトレーニングを受けに来られることはないでしょう。
ツボ系
上記と基本的に同じです。
緊張をほぐすツボとして合谷、液門などが有名です。
これが有効なのは、自宅などの安心安全と思える環境で、
交感神経と副交感神経のバランスが大きく崩れていない時です。
自宅と本番は大きく環境が異なり、
ツボを押したところで副交感神経が優位に切り替わって
リラックスすることはありません。
人間の体はロボットのようにスイッチ一つで
オンオフが切り替わるようにできていないのです。
参考)緊張を和らげる方法「あがり症のツボ」が効かない理由
運動系
これも上記と基本的に同じです。
ストレッチやヨガ、鍼灸などを受けることで
副交感神経が優位になって落ち着いた精神状態に
なることはできます。
しかし、あがり症の人が
危険、怖いと思っている人前に出たときに、
その精神状態を維持するのは困難です。
なぜ一度リラックスできたら、
それがずっと維持できる前提なのか疑問です。
食べ物系
幸せホルモンと言われる
セロトニンの元となるサプリや納豆などを取ると、
緊張が抑えられるという説があります。
しかし、仮にセロトニンが分泌されてリラックスした
幸福状態にあったとしても、
危険、怖いと思っている人前に出たときに、
その精神状態を維持できるのでしょうか?
これは、セロトニンが脳内に出でていれば、
家が火事になっても幸福状態をキープできる
と言っているのに等しいです。
心理(精神)療法系
催眠療法(退行催眠)
催眠療法(退行催眠)は、あがり症になった
きっかけまで遡ってトラウマを解消するという方法です。
あがり症の原因を解消することに視点を向けており、
方向性は正しいのですが、2つの問題を抱えています。
1つは「過去」の体験に焦点を当ててトラウマを解消しようと
するので過去を再現し追体験させることになります。
きちんと解消できないと「人前は危険だ」という記憶の強化に
つながり、あがり症がよりひどくなる可能性があります。
2つ目が、極度のあがり症の人が持つトラウマは、
1回限りではないことです。
あがり症になって、何度も人前で恥をかいているのが普通です。
それら全てにアクセスして解消していくのは現実的ではありません。
認知行動療法
クリニックなどでよく勧められる認知行動療法は、
あがり症の症状やその時の気持ち、周りの反応を伝えて、
自身の認知と客観的な事実にギャップがあれば、
その認知を変えて行動しようというものです。
質問された時に自身のあがり症について
感情も含めて思い返すのは、自分があがり症であるという認識を
強化してしまう可能性が高まります。
客観的な事実にギャップというのは、たとえば、
『スピーチで緊張して、周りにもそのように見られたと思ったけど、「全然そんなふうに見えなかった」と聞いた人から言われるケース』です。
実際にこんな感じであれば、
認知行動療法は機能する可能性があります。
しかし、どもったり、ガクガクブルブル震えて、
周りが心配する極度のあがり症だと、
「他人は大して気にしてない」
「緊張しても誰も馬鹿にしてない」などと
言われても、なかなか受け入れるのが難しいでしょう。
森田療法
森田療法は自分のあるがままを受け入れることを基本的な
考えにしています。
そのうえで物事の捉え方をポジティブなものに
変えていくという方法です。
人前でうまく話せないあがり症の自分を受け入れ、
それをポジティブに捉える。問題を問題に思わない。
ある種、悟りを開くような領域ではないでしょうか?
かなりハードルが高い克服方法と言えるでしょう。
薬系
個人的に一番避けていただきたいのが薬です。抗不安薬などを服用すると、頭がぼーっとして、
恐怖や不安を感じにくくなるので、人によっては
他の方法に比べて格段に「効いた」と思えるかもしれません。
でもこれは、強制的に感じなくさせているだけで、
あがり症が治っているわけではありません。
「今だけ頓服的に飲んで助けてもらおう」という考えも
やめたほうがいいです。毎回「今回だけ…」と依存してしまう恐れがあり、
身体にもよくありません。
正しい克服方法と講師の見分け方
山のようにあるあがり症克服方法は、
軽度のあがり症向けの症状に対処しようとするもの
(緊張を抑えようとするもの)ばかりです。
極度のあがり症の人にとって、これらの方法は
焼け石に水で、期待通りに機能しません。
極度のあがり症の人は、
症状に対処しようとする方法ではなく
あがり症の根本的な原因である
「人前に対する危険、怖いといったイメージ」を
本番前に解消するものに取り組む必要があります。
ただし正しい克服方法に加えて、
その講師が本物であるかも重要です。
極度のあがり症の人が教室などを選ぶ時には
次の3つの点を確認してください。
- 克服方法が原因を解消するものか?
- もともと講師が極度のあがり症であったか?
- そして講師本人がしっかり克服しているか?
1.克服方法が原因を解消するものか?
HPやブログなどで確認します。断面的な情報だけで判断するのは難しいので、
講師が本を出版している場合は、必ずそれを読んで
納得できる方法を選びましょう。
2.講師が極度のあがり症であったか?
少し緊張しいだったとか、もともと話すのが得意な人には、
あがり症の複雑な心境を理解するのは難しいです。根性論を言う確率も高いです。
講師のプロフィールを見て、
もともとあがり症であったかを確認しましょう。
3.しっかりとあがり症を克服しているか?
「あるセミナーに参加したら、
講師がガクガク震えていて、こりゃだめだと思った」
といった冗談みたいな話を度々お客さんから聞きます。
講師自身があがり症を克服できていない場合があります。これは伝えている克服方法が間違っているか、
自分のものにしていない証拠です。
数十人ではなく、数百人以上のごまかしがきかない規模での
講演実績(写真など)があるかが目安になります。
- 世の中に溢れているあがり症克服方法は、
緊張を抑えるようとする方法ばかり - これらの方法は極度のあがり症の人向けではない
- 克服方法を選ぶときは、(1)克服方法が原因を解消するものか?(2)もともと講師が極度のあがり症であったか?(3)そしてしっかり克服しているか?を確認すること
金光サリィ式のメンタルトレーニングは、
本番前にあがり症の原因を解消するものです。
脳科学にもとづいた方法で
「人前=怖い」から「人前=楽しい」に更新し、
普段どおり、自分の言葉でしゃべれるようになります。興味のある方はこちらをお読みください↓↓↓