場数を踏んでも緊張・あがり症が改善しない理由

人前でのあがり症のイメージ

場数を踏むほどあがり症が悪化した私

私(トレーナー 金光サリィ)が社会人になりたてのころ、毎週のように人前でアナウンスをする機会がありました。といっても、決められたことを約1分間伝達するだけのお仕事。

夕方4時半ごろ、アナウンスのために数十人の前に立つのですが、ひどいあがり症だった私は、この1分のために原稿を文章で全部書き、朝10時ごろから何度も何度もスピーチ練習をしていました。

それにもかかわず、本番は散々でひどいもの・・・。お客さんから「だ、大丈夫ですか??」と本気で心配されるほどでした。

辛かったのは、事前にみっちりスピーチ練習し週3回ほどの場数を踏んでも、あがり症は改善されるどころかどんどんこじらせていったことでした

あがり症を場数で改善できる人できない人

本人があがり症だと思っていても、人によってその深刻度はさまざまです。

前のトピック(緊張・あがり症になった理由が必ずある)でお話したとおり、あがり症とは、あなたの脳が「人前=危険」だと認識し、あなたを守るために良かれと思って引き起こしている一種の防衛本能です。

このため、あがり症を克服するには、人前に対するイメージをネガティブなものからポジティブなものに変えていく必要があります。

場数であがり症を改善できる人たちは、どうにかこうにか人前で話すことができて、うまくいった所に意識を向けられる人です(意識が向けられない人は改善されません)

たとえ少しずつでも脳に成功体験を蓄積することができれば、次第に人前で話すイメージはポジティブになりあがり症から卒業できます。

問題なのが、以前の私のように過去のトラウマから脳に「人前=危険」と強く認識されていて、人前に出たら反射的にあがってしまう人たちです。

反射的にあがってしまう人は、人前での成功体験がなかなか得られないので、場数を踏むほど、かえって失敗の経験がたんまり蓄積し、どんどん人前で話すことのイメージが悪化し、症状もひどくなっていきます

最後には、人前に立つことすらできなくなるかもしれません。あがり症を克服するには脳の仕組みに従った正しいアプローチが必要です。
金光サリィ式あがり症克服メソッド

Column -私が脳科学に目覚めたきっかけ-

ある日、私はこのままではまずいと思い、本屋さんに行きました。「あがり症・話し方」というコーナーで、どの本がいいかなと手に取ってみたところ、どの本からも「場数を踏もう」の文字が・・・。場数を踏むたびにあがり症がひどくなっていた私は、その文字に一瞬、怒りさえ感じました。

「これではダメだ」と茫然としていた時に、たまたま目に入ってきたのが「あなたもいままでの10倍速く本が読める」という本でした。

当時、1冊も本を完読したことがなかった私は、まずこれからやってみようと購入して家に帰りました。が、やはり当時の私にはその本さえ読むことができず、本に挟まれていたチラシで紹介されていた「フォトリーディングセミナー」に行くことにしました。

そのセミナーで印象に残ったことは、本を速く読むことよりも脳の仕組や面白さについてでした。聞き慣れなかった「潜在意識」や「右脳」などの専門用語に、初めはなんだか怪しいなぁ~と思ったものの、音大の授業で受けた、ある体験学習を思い出しました。

その体験学習とは、小さいころ住んでいた家の間取りを描こうとしてもなかなか書けないのですが、当時聴いていた音楽を聴くと、スラスラと描けてしまうというものでした。

潜在意識には、これまで見て聞いて感じてきた全ての物事が蓄積されている。それを顕在意識に引っ張り出す「何か(アンカー)」があれば、それ(良いことも悪いことも関係なく)を思い出すことができる。そのことを実際に、大学時代に体験していたのです。

それからというもの、色々な先生から右脳開発、催眠術、メンタルトレーニングなど、「脳」に関する多くのことを直接学ばせてもらいました。