あがり症が場数を踏むと悪化するワケ

極度のあがり症だった私

人前でのあがり症のイメージ

以前の私は、人前に立つと緊張し、顔は真っ赤、頭の中は真っ白、手足はガクガクブルブルと震え、視界はグラグラとゆがんで息が苦しくなるほどのあがり症でした。最悪だったのは、場数を踏むほどあがり症をこじらせていったことでした。

社会人になりたてのころ、毎週のように人前でアナウンスをする機会がありました。といっても、決められたことを約1分間伝達するだけの簡単なお仕事。夕方4時半ごろ、伝達をするため数十人の前に立つのですが、この1分のために原稿を文章で全部書き、朝10時ごろから何度も何度も練習をしていました。

「みなさん、本日もお疲れ様でした」。これを何度も練習していると、「オツカレサマって、どういう発音だっけ??」などと考え始め、よくパニックを起こしていました。当然、そんな状態なので、本番はひどいもの・・・涙。その状況を見たお客さんから「だ、大丈夫ですか??」と本気で心配されるほどでした。

脳科学に目覚めたきっかけ

ある日、このままではまずいと思い、本屋さんに行きました。「あがり症・話し方」というコーナーで、どの本がいいかなと手に取ってみたところ、どの本からも「場数を踏もう」の文字が・・・。場数を踏むたびにあがり症がひどくなっていた私は、その文字に一瞬、怒りさえ感じました。

「これではダメだ」と茫然としていた時に目に入ってきたのが「あなたもいままでの10倍速く本が読める」という本。当時、1冊も本を完読したことがなかった私は、まずこれからやってみようと購入して家に帰りました。が、やはり当時の私にはその本さえ読むことができず、本に挟まれていたチラシで紹介されていた「フォトリーディングセミナー」に行くことにしました。

そのセミナーで印象に残ったことは、本を速く読むことよりも脳の仕組や面白さについてでした。聞き慣れなかった「潜在意識」や「右脳」などの専門用語に、初めはなんだか怪しいなぁ~と思ったものの、音大の授業で受けた、ある体験学習を思い出しました。

その体験学習とは、小さいころ住んでいた家の間取りを描こうとしてもなかなか書けないのですが、当時聴いていた音楽を聴くと、スラスラと描けてしまうというものでした。潜在意識には、これまで見て聞いて感じてきた全てのものが蓄積されている。それを顕在意識に引っ張り出す「何か(アンカー)」があれば出てくる。そのことを実際に、大学時代に体験していたのです。それからというもの、色々な先生から右脳開発、催眠術、メンタルトレーニングなど、「脳」に関する多くのことを直接学ばせてもらいました。

場数で改善できる人とできない人

本人があがり症だと思っていても、実際には人によってそのレベルは異なります。改善できる人は、どうにかこうにか人前で話すことができる人たちです。うまくいった所に意識を向けられ、少しずつでも成功体験が脳に蓄積されれば、次第に人前で話すイメージは改善され、克服できます。

ただし、どうにかこうにか話せても、うまくいった所に全く意識が向けられない人は、改善されません。さらにそのことで人前で話すイメージがより悪くなっていれば、あがり症のレベルはより酷くなります。重症なのが、脳に「人前=危険」と記憶されていて、人前に出たら反射的にあがってしまう人たちです。このレベルの場合、ほとんど100%の確立で成功体験が得られないので、場数を踏めば踏むほど、どんどん人前で話すことのイメージが悪化していきます。最後には、人前に立つことすらできなくなるかもしれません。

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