緊張で息苦しく声が震えても発声練習は不要

あがり症克服の専門家、金光サリィです。あがり症克服トレーニングを受けに来てくださる方の中には、いろいろな症状に悩まされている人がいます。
その中でも多いのが、人前で話す時に緊張して、「息が苦しい」「声が震える」というもの。聞けば、その症状を改善するために、腹式呼吸を意識した「発声練習」を毎日一生懸命してきたという人も少なくありません。

発声練習

発声練習で息苦しさや声の震えは改善できない

胸式呼吸ではなく丹田を意識した腹式呼吸で「あ、い、う、え、お、あ、お」と発声練習を毎日する。果たしてそれで、息が苦しくなくなるのか、声が震えなくなるのかといえば、答えはNoです。

たしかに、ヨガや瞑想のように、ゆっくりと腹式呼吸で息を吸ったり吐いたりを長時間繰り返せば、副交感神経が優位になり、リラックスすることはできます。しかし、だからといって腹式呼吸で声を発しても緊張は抑えられません。

もしこの理屈で症状を改善できるなら、腹式呼吸のスペシャリストともいえるミュージシャン(歌手など)が、私のあがり症克服トレーニングに、緊張して息ができない、声が震えるといって相談にはこないでしょう。

緊張で息が苦しく声が震える原因

そもそも、どうして人前で話す時に緊張すると、息が苦しくなったり声が震えたりするのでしょうか。

人は、過去に人前で何らかの苦い経験(大失敗した、大恥をかいた、馬鹿にされた等)があると、人前に対してネガティブなイメージがくっついてしまいます。

この状態で、人前にでると、脳がいまは危険な場面だと認識し、戦うため、または逃げるために強く力を出そうとします。このため、緊張時に優位になる交感神経は、闘争と逃走の神経とも言われています。

人は、強く力を出す時には息が止まるようにできていますよね。例えば、腕相撲をするときなどを想像すると、止めようとしていないのに息が止まることが分かると思います。

一方で、話す時は息を吸ったり吐いたりする必要があります。この真逆の行動が同時に発生することによって、 息が苦しくなったり、声が震えたりしてしまいます。

どうすれば気持ちよく話せるか

人前に対してネガティブな感情がくっついていることで、脳が防衛本能を発動させるという「原因」があって、息苦しさや声の震えなどの「症状」が出ているのです。

「原因」が解消できれば「症状」は出てきませんから、するべきことは「発声練習」ではなく、人前に対するネガティブな感情を事前に取り除き、脳が「人前」を「危険」と認識しないようにすることです。

人前で話す本番を想像したとき、嫌な気分が湧いて逃げたい気持ちになるなら、防衛本能が発動する確率が高いでしょう。

嫌な気分ではなく、ワクワク楽しい気持ちが湧いて来るようにトレーニングをしておくことで、本番はうまくいきますよ。

脳に仕組みに逆らわないあがり症克服トレーニング